「何か質問はありますか」という質問、困りませんか?
何か言いたいけど何を質問したら良いか分からない…。
もっと話を聞いてみたいけど、どう質問したら良いか分からない。
そうやって困っているうちに、誰かが手を上げ「良い質問」をする。
私もこんな悔しい場面を何度も経験してきました。
あなたも手を上げる側になりませんか?
こんなあなたに読んでほしい!
・質問力を磨くメリットを知りたい
・質問が浮かんでも、言葉に出せない
・良い質問と悪い質問の違いを知りたい
質問にたどり着いたなら、答えはすぐそこだ。
ラルフ・ワルド・エマーソン(思想家、哲学者、作家、詩人、エッセイスト)
あなたは質問力を意識したことがありますか?
実は「質問」には人生を変える力があります!
質問力を上げるメリット
質問と言えば「わからないことを教えてもらう」というイメージですが、それ以外にも多くのメリットがあります!
人から学び・成長できる
「学びたい」「成長したい」と思った時は、専門家や先人から学ぶことが近道!
質の高い質問ができれば、あなたに必要な情報を最短距離で手に入れることができます。
また、質の高い問いを生み出そうとする作業によって自分自身も深く考えるきっかけを得ることができます。
人間関係を良くすることが出来る
ハーバード大学が行った実験によると「自分のことを話す」という作業は「おいしいごはんを食べたとき」や「お金をもらったとき」と同じぐらい脳を興奮させるそうです(『コミュ障でも5分で増やせる超人脈術』 より)。
つまり、あなたが上手い質問を投げかけることが出来たら、相手はご飯を奢ってもらったり、お小遣いをもらったような喜びを得られるということです!
誰でも話していて心地が良い人と一緒に居たいと思うものですから、良い質問によって人間関係を良くできると言っても過言ではありません。
話し手にもメリットを与えることが出来る
前述の他にも、あなたが質の高い質問をすると相手にとって以下のようなメリットがあります!
話を盛り上げることができる
例えばあなたがインタビューを受けているとして、努力した話・工夫した話・自分にしか話せないエピソードについての質問が来たら「待ってました!」という気持ちになり、どんどん話したくなりますよね!
聞き手とのキャッチボールが生まれることで会話が盛り上がり、質も上がります。
聞き手の不明点が分かる
また、話し手は自分の話が伝わっているかを気にしているものです。
(気にせず話している人もいますが…)
あなたが不明点を質問することで、相手も話し方や説明方法に工夫をするようになるかもしれません。
誰にも伝わらない話を続けるのは単なる時間の浪費になってしまいますからね…。
話し手自身に新たな気付きを与えられる
上質な質問をすると相手も頭の中が整理され、新しい発見をできることがあります。
例えば「〇を始めたきっかけは何ですか?」と聞かれたとき、「なんでだっけ…?」と考えることで自分の隠れた想いに気付けることもあります。
質問の威力、すごすぎる…!
良い質問とは
良い質問の特徴を知って意識することで、質の良い質問を生み出せるようになります!
このページではBefore→Afterとして「質問力」を意識すると質問がどう変わるのかを示してみます。
具体的かつ本質的な質問
斎藤 孝さんの著書『質問力』には、良い質問の特徴として具体的かつ本質的な質問というキーワードを上げていました。
では早速、劇的!質問Before→Afterを見てみましょう!
- Before:抽象的かつ非本質的
「休みの日は何をしていますか」
- After:具体的かつ本質的
「自信を持って扱える道具をひとつあげてください」
(『質問力』内での『谷川俊太郎の33の質問』からの引用より)
違いがご理解頂けたでしょうか?
Beforeの質問は多くの方が質問されたことがあると思いますが、回答に困ることはないでしょうか。
「いつもより遅めに起きて、洗濯して、掃除して、食事を作って、日用品の買い物をして…」というのが事実だとしても、おそらく相手が求めている答えではないので言いにくいですよね。
これを答えたところで本質に迫る質問ではないので、話もあまり発展しません。
対してAfterの質問はひねりが効いていますが、面白い。
「道具」を「ひとつ」という点で具体的であり、「努力したこと」や「好きなこと」などに繋がりますね。
答える側もかなり考える必要がある質問ですが、この答えにはその人の本質が表れそうです。
私の場合はトランシーバーかな…!(イベントバイト経験あり)
相手が答えたい&自分もみんなも聞きたい質問
一対一ではなく、会議・セミナーやライブ配信など多くの方が聞いている場面では自分だけでなく、他の聴講者の興味・関心についても考える必要があります。
- Before:相手から避けられ、自分しか興味がない質問
「私はこれから、どうしたら良いのでしょう?」
- After:相手が答えたい&自分もみんなも聞きたい
「〇さんは~という困難を乗り越えたご経験があると伺いましたが、逆境でも諦めない為に大切なことは何でしょうか。」
例のBeforeは曖昧だし極端なようですが、ネットではこの種の質問は多く、回答者から避けられがちです。
このことで思い出すのは就職活動の時…。
大学生の頃、数百人規模の会社説明会に参加すると、よく「私は〇〇をしていますが、この経験を御社で活かせますか」というような質問が出ていました。
ご本人はアピールのつもりなのだと思いますが、これは質問者本人にしか当てはまらない質問なので、採用担当は「是非答えたい!」とは思いません。
残りの就活生も時間が過ぎるのを待つだけ…。こんな質問をするのは避けたいですね。
自分の為だけでなく、相手やみんなのメリットになる質問をするように意識しましょう。
今の状況・文脈に合った質問
「なんで今そんなこと聞くの?」「私に聞く必要ある?」という質問は良い質問とは言えません。
- Before:今じゃない質問
優勝インタビューで「好きな食べ物は何ですか?」
- After:状況・文脈に合った質問
優勝インタビューで「今回、怪我による苦しい時期を乗り越え、優勝を掴んだ一番の要因は何だと考えますか?」
感動的な勝利後のインタビュー。来日した一流スター。
質問時間も限られている中で、「今、それ聞く?」という質問をしている記者を見たことはありませんか?
相手の時間も自分の時間も有限です。「今」「その人に」聞くべき質問かどうかよく考えてみましょう。
相手の立場・気持ちを理解した質問
質問をするにあたって、相手に敬意を払うことは何よりも大切と言って良いかもしれません。
- Before:相手に寄り添っていない質問
「どうしてそんな意味のない勉強してるの?」
- After:相手に寄り添った質問
「働きながら勉強するのって大変だよね。どうやってモチベーションを維持しているの?」
本人にあまり悪気がなく、Before のような質問をしてくる人っていますよね。
こんな質問をされたら、相手は「内心、見下してるのかな」「考え方が合わないな」と思って距離を置いてしまいます。
悪気なく相手を傷つけてしまわないよう、注意しましょう!
質問力を上げるには
質問力を上げる方法として様々なアプローチがありますが、ここでは「すぐに使える」技術に絞ってご紹介します。
質問力も学ぶことによって伸ばせる技術です。
「生まれ持ったものだから自分には無理…」と思うことなく、成長マインドセットを持って挑戦してみましょう!
短く・シンプルにする
自分語りを含めたなが~い質問ってありますよね。
長い質問は相手の貴重な時間を奪ってしまうだけでなく、要点が分かりにくくなってしまいます。
質問者は「結局何が聞きたいのか」を考えたり、聞き直さなくてなならない為に負担となります。
発言前に要点をまとめておき、回答者の負担にならないようにしましょう。
事前準備をしておく
質問をする前には出来るだけ、以下のような準備をしておきましょう。
- 経歴・プロフィールや会社概要などを見ておく
- 質問したい事項をノートにまとめておく
- 仮説を立てておく
事前に準備がされているか否かは、質問者が「自分に関心を持ってくれている」と思えるかどうかに大きく関わっています。
時間を無駄にしない為にも、ネット上にある情報は事前に確認しておきましょう。
その上で考えうる質問をメモにまとめておき、その答えに対して「こう答えるかな」という仮説を立てます。
そうすることで次の質問に備えられる他、自分の推測が正しいかどうかを確認出来て考えが深まります。
前提を合わせる
質問をする前に、相手と自分の前提条件を合わせておくとスムーズです。
- 参考資料を事前に送っておく
- 〇〇についての話なのですが~と前置きをする
- 「ここまでは、私の認識と合っていますでしょうか」等の確認を挟む
相手と自分の知識や認識は、想像以上に違っていたりするものです。
常に相手の認識と自分の認識の相違がないかどうか確認しましょう。
ポジティブな質問をする
ネガティブな質問とは以下のような質問です。
- 嫌いな人は誰ですか?
- 一番嫌だった仕事は何ですか?
こんな質問をされても、答えに困ってしまいますよね。
答えたとしても回答者にはメリットがないどころか、「悪口を言っていた」などと誤った情報が広まってしまうリスクが生じます。
また、ある物事が起きた時、その要因と相手を結び付けてみてしまうという「連合の法則」により
いつも良いニュースを持ってくる人には好意を抱き、いつも悪いニュースを持ってくる人には悪意を抱いてしまいます。
つまり、ネガティブな質問ばかりしているとあなたの印象自体が悪くなり、距離を置かれてしまうのです…。
前向きで、積極的に答えたくなるようなポジティブ質問を意識しましょう!
相手を尊敬し、共感を示す
書籍『質問力』では「沿いつつずらす」というキーワードが上げられています。
「相手に沿いつつ、角度をつけて少しずらしていく」ということですが、つまりは相手に敬意を払い、話の流れや話したいことに寄り添いながら質問をしていくという事です。
ここではそんな、相手に寄り添いながら聞くためのコツをお伝えします。
- うなずく
→例:「なるほど」「そうですね」
寄り添って貰っていると感じ、話し手が勇気づけられる。 - 相手の発言の一部を繰り返す
→例:相手「〇に行ってきたんですよ」
自分「〇ですか~!何がおすすめですか?」 - 意味が同じ、違う言葉で言い換える
→例:「つまり〇ということですね!」
きちんと消化されている、伝わっていることが相手に伝わる - 少し前に相手が言ったキーワードを今の文脈に持ち出す
→例:「先ほどお話されていた〇についてですが~」
しっかり聞いていることが話し手に伝わる - 相手を負かそうとしない
→ダメな例:「でもそれって~」
否定されたりマウントをとられると、話す気がなくなってしまう。 - 相手の立場や考えを決めつけない
→例「〇さんみたいな人って~だから」
私の何を知ってるの…?と、引いてしまう
相手を敬い、寄り添い、共感し、
お互いが気持ちの良いコミュニケーションを取れるようにしましょう!
書籍紹介
今回の記事では、以下の書籍を参考にさせて頂きました!
『質問力』 著者:斎藤 孝
良い質問とは何か。相手に「沿いつつずらす」とは何か。
様々なインタビューを事例として挙げながら解説してくれる一冊。
『「いい質問」が人を動かす』著者:谷原 誠
弁護士である著者が考える「いい質問」とは。そして、その力とは。
「質問」の重要さが理解でき、実践的な知識も学べる一冊。
『人を動かす』著者:D・カーネギー
前述の『「いい質問」が人を動かす』の著者も「衝撃を受けた」という一冊。
質問をするのにも大切な、人との関わり方を学べる長年のベストセラー。
『コミュ障でも5分で増やせる超人脈術』著者:メンタリストDaiGo
良い人脈を作るための実践的な一冊。
とても読みやすいのに、科学的根拠に基づいたスキルが身につくオススメ本。
まとめ
お疲れ様でした!今日のまとめです!
・質問力を上げると最短距離で成長でき、人間関係を良くすることが出来る
・良い質問は話し手にもメリットを与える
・良い質問とは
具体的かつ本質的な質問
相手が答えたい&自分もみんなも聞きたい質問
今の状況・文脈に合った質問
相手の立場・気持ちを理解した質問
・質問力を上げるには
短く・シンプルにする
事前準備をしておく
前提を合わせる
ポジティブな質問をする
相手を尊敬し、共感を示す
質問が自分自身や相手に与える影響は想像以上に大きいですよね。
今日から質問力を意識して、あなたの成長を加速させましょう!
人生を変えてしまう!?『話し方』については以下の記事でご紹介しています!