あなたは、怒りの感情を抑えられず他人にぶつけてしまったことがありますか?
私はそんな経験がありますが、今でも後悔しています…。
こんなあなたに読んでほしい!
・よくイライラしてしまう
・人に怒りをぶつけてしまい、後悔することがある
・思い通りにならないストレスを減らしたい
芸能人や政治家、スポーツ選手が一時の怒りのあまり暴力をふるったり失言をしてしまい、仕事を無くしてしまう…。
そんな場面を私たちは日々、目にしていますよね。
怒りは他人にとって有害であるが、憤怒にかられている当人にとってはもっと有害である
トルストイ(小説家・思想家)
怒りに振り回されてしまうと、人間関係はもちろん、あなたの積み上げてきた信頼やキャリアまでも壊してしまう可能性があります。
そこであなたに知って欲しいのが『アンガーマネジメント』です。
過去や他人は変えることが出来ませんが、
アンガーマネジメントを知れば人生が生きやすくなります!
今回の記事は主に、以下の書籍を参考に作成しています。
全ての参考書籍は後程ご紹介!
なぜ人は怒りを抱えるのか
すぐにイライラしてしまう…。
また怒ってしまった…。
そんな風に、怒りの感情を抱くこと自体に罪悪感を感じてしまうことはありませんか?
「怒ることは悪いこと」と考えて我慢していると、更にストレスを溜めてしまうことになります。
でも実は、怒りの感情を抱くことに罪悪感を感じる必要はないのです。
怒りを抱えるのには、以下のような理由があります。
- 生きるために必要だから
- こうである「べき」という『べき思考』があるから
1つずつ解説していきます。
生きるために必要だから
あなたは、以下のエピソードをご存知でしょうか。
昔 手術で脳の一部を切り取り、怒りの感情をなくしてしまったイギリスの女性がいた。
彼女は何が危険かわからなくなってしまったため、犬に噛まれたり、
車にひかれたり、窓から飛び降りたりしたという。
『[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング』より
怒りの感情は、危険から身を守るために備わっている防衛反応なのだそう。
だから、怒りを感じること自体は人間としてごく自然であり、当たり前のことと言えます。
『べき思考』があるから
私たちはそれぞれ、「~であるべき」「~べきではない」「~なはず」という考え方を持っています。
この「~べき」「~なはず」を「コアビリーフ」と呼びます。
コアビリーフはその人の考え方の基礎となっていますが、厄介なのはこれが個人によって異なるということです。
ある人は「待ち合わせ時間の5分前には到着しているべき!」と考え、別の人は「時間ぴったりに到着すれば、責められるべきではない」と考えています。
このギャップが怒りに繋がるのです。
コアビリーフは人によって違うということを理解しておきましょう!
怒りと上手く付き合う「アンガーマネジメント」とは
怒りが激しくなり過ぎると、その感情に振り回されて収集がつかなくなってしまいます。
「怒りっぽいのは性格だから、直せない!」と考えている方がいるかもしれませんが、そんなことはありません。
「アンガーマネジメント」を学ぶことで、どんな人でも今より怒りをコントロールできるようになります。
日本アンガーマネジメント協会の定義によると、アンガーマネジメントは「怒りの感情で後悔しないこと」。
怒りによって才能が発揮できなかったり、長年積み上げてきた信頼を崩壊させてしまったら後悔してもしきれませんよね。
- 「怒らないと後悔すること」であれば怒る。
- 怒りの感情を持ってしまう自分を認め、「怒ってしまう自分」に対しても怒りを向けない。
- 怒りを上手くコントロールし、目標達成へのエネルギーに変える。
つまり怒らない為ではなく、怒りの感情によってチャンスを潰さないために学ぶ。
それがアンガーマネジメントなのです。
今すぐ実践する「アンガーマネジメント」
ここでは『 [図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング 』で紹介されていたアンガーマネジメントの中から、今すぐに実践できて難易度が低いものを厳選してご紹介します。
大切なのはすぐに実践➡練習➡習慣化することです!
6秒数える
怒りを鎮める方法として、良く取り上げられているのがこの「6秒数える」方法です。
かなり手軽なので、ぜひやってみてくださいね!
イラっとすることがあったら、
ゆっくり6秒数える
怒りの感情のピークは長くて6秒。
数えているうちに気持ちが落ち着き、反射的な行動に出ることを防げます。
グラウンディングで意識をそらす
怒りと関係ないところへ目を向けることで、怒りに向いてしまった意識をそらすのがグラウンディングです。
目の前にあるものをひたすら観察する
例えば「風で木が揺れているな」「暖かい風だな」「葉っぱが色付き始めているな」とか
「このペンの軸は青いな」「プラスチック製だな」「メーカーは〇社か」といった感じです。
数、色、材質、温度、形、触り心地などを観察の対象にします。
こうすることで、瞑想に近いような効果を得ることができます。
怒りレベルを数値化する
これについては以下の記事「ストレスサーモメーター」でもご紹介していますが、改めて解説します!
「え!これだけ?」と思われるかもしれません。
でも『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』によれば科学的効果は実証済。
すぐにでも試してみたいですね。
タイムをとる(一旦離れる)
バレーボールなどの試合を観ていると、こちらの流れが悪くなってきた時にタイムを取っていますよね。
これはアドバイスや戦略を伝えるためでもありますが、タイム=小休止を挟むことで気持ちを切り替える効果があります。
自分や相手の怒りが収まらず感情的になり過ぎている時は、可能なことならば一旦その場を離れて冷静になるようにしましょう。
興奮状態にあるときは大体、良い解決策も浮かばないものです。
冷静になることで、流れを変えることが出来るかも知れませんよ!
深呼吸をする
深呼吸は、その手軽さと即効性から大変優れたストレス・イライラ解消法です。
その効果は1980年代からの研究で何度も裏付けられており、アメリカでは研修で取り入れるケースも増えているそうです。
これほどまで呼吸法の効果が高いのは、息のリズムを変えることで、人間のストレスシステムへ直に介入できるからです。
『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』より
意識的に呼吸を遅くすると心拍数が下がります。
すると体の緊張が緩み、脳の警戒心が解除されます。
ここでは、スタンフォード大学でも採用されている
初心者向けの呼吸法をご紹介します。
以下のステップを1日に5~10分ずつ行う。
- テニスボールぐらいの小さな風船が、自分のお腹の中に入っている様子をイメージ。
- 鼻から息を吸いながら、風船が少しずつ膨らんでいく様子をイメージ。
同時に、風船がお腹を内側から押しているように想像する。
Point:限界まで膨らむ様子をイメージ! - 鼻から息を吐きながら、風船から空気が抜けていく様子をイメージ。
風船が元の状態に戻るまで息を吐き切る。
Point:最小サイズまで萎んだところをイメージ!
出来るだけ背筋を伸ばしながら行うと効果的。
イライラ時だけでなく、朝にもオススメです!
一次感情に目を向ける
怒りは急に現れるような感じがしますが、実は二次感情です。
あなたの心のキャパシティをコップだとします。
コップの中にはまず「辛い」「苦しい」「悲しい」「不安」などの『一次感情』が溜まっています。それがコップから溢れた時、それは怒り=『二次感情』となって現れます。
つまり、自分や相手の怒りの裏にある一次感情に対処しない限り、怒りはいつまでも収まりません。
ずっと我慢していたり、目を背けていたことがあるのなら、その解決に取り組むことがイライラ解決に繋がります。
- 自分の感情をノートに書き出し、向き合ってみる
- あなたを傷付けてくる人と距離を置く
- ずっと不満に思っていたことを伝える(次で詳しく解説)
リクエストを伝える
時には怒りを伝えなければならない場面、怒らないと後悔する場面もあります。
怒る場合は感情のままに怒りをぶつけるのではなく、『一次感情』に目を向けます。
例えば商品に不良があったことを店員さんへ伝える場合、
「どうしてくれるんだ!」と怒鳴ったところでどうにもなりません。
そこで、怒りの原因となっている一次感情は何かと考えてみます。
「使うのを楽しみにしていたのに、ちゃんと使えなくて残念」
「プレゼントして喜ばせたかったのに、それが叶わなくて悲しい」などです。
この場合は「修理して欲しい」や「取り替えて欲しい」という要望をシンプルかつ明確に伝えることにより、無駄に人を傷つけることなく、最速で最善の問題解決に繋がります。
伝える際には以下のことに気を付けましょう。
- 性格・能力・人格について怒ることはしない
事実・行動・結果について意見を述べる - I(アイ)メッセージを使う
「おまえはダメだ!」と言うのではなく「私は心配だったよ」と伝える - 「いつも」「必ず」「絶対」などの決めつけ言葉を使わない
大げさな表現は避ける
変えられる×重要な怒りに取り組む
怒りを分類し、優先順位をつけて対処するようにしましょう。
分類は、以下の図のように行います。
「重要×変えられる」ことには全力で取り組みますが、
「変えられない×重要ではない」ことは思い切って手放すことで無駄なイライラを防ぎます。
例えば電車のマナー違反は思い切って見ないようにする。悪口や自慢ばかりのSNSはブロックするなどです。
限られた人生の時間、大事なことに目を向けていきましょう。
書籍紹介
今回の記事では、以下の書籍を参考にさせて頂きました!
『[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング』 著者:安藤 俊介
はじめてアンガーマネジメントを学ぶ方におススメ。
図やイラストが豊富で分かりやすく、読むだけですっと心が楽になる一冊。
『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』著者:鈴木 祐
怒りの感情が抑えられずにストレスになっていると感じる方には、こちらの本がおすすめ。
科学的根拠に基づいた100個のストレス解消法から、自分や状況に合った方法を選んで実践することが出来ます。
まとめ
お疲れ様でした!今日のまとめです!
・アンガーマネジメントは怒りで後悔しない技術
・人が怒りを抱える理由
生きるために必要だから
『べき思考』があるから
・今すぐ実践する「アンガーマネジメント」
①6秒数える
②グラウンディングで意識をそらす
③怒りレベルを数値化する
④タイムをとる(一旦離れる)
⑤深呼吸をする
⑥一次感情に目を向ける
⑦リクエストを伝える
⑧変えられる×重要な怒りに取り組む
ここまでお読み頂きありがとうございました!
アンガーマネジメントって本当に大切ですね。
これからの日本でも、広く知られていくことを願っています。
過去の私にも教えてあげたかったな…
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