「人の目が気になって仕方がない」「幸せを感じられない」「自分を認められない」
そんなモヤモヤ、感じていませんか。
今回ご紹介する書籍は『モヤモヤしない考え方』。
ブッダの教えをもとに、モヤモヤの原因となる「未処理の感情」を処理することを提案している書籍です。
こんなあなたに読んで欲しい!
・いつでも気持ちが晴れず、モヤモヤしている
・人の目を気にしながら生きるのが苦しい
・自分と他人の幸せを素直に喜べるようになりたい
・スッキリさわやかな気分で毎日を過ごせるようになりたい
本書では実際にモヤモヤから開放された人々の事例を挙げながら、モヤモヤが消えない原因と、それを解決するためのブッダの教えについて解説しています。
共感できる事例と、自分の中の「未処理」に向き合えるワークが盛りだくさんです!
『モヤモヤしない考え方』って、どんな本?
基本情報
著者:田中 よしこ
発刊:2024/11/22
出版社:ワニブックス
著者は、現在までに10~60代7,500名のサポートをしてきた田中よしこさん。
宗教二世であり、精神的・肉体的にも虐待を受けてきた過去があるのだそう。
自身が怒りや嫉妬、劣等感などのモヤモヤを抱えて過ごしてきましたが、
現在では、心理学・脳科学・仏教・コーチングの知見を取り入れたメソッドで、個人セッションやセミナーなどを中心に活動されています。そのカウンセリングでは9割以上の方が効果を実感しているそうです。
本書の目的
読了後に「本当の自分」、スッキリさわやかな自分で気持ちよく生きられるようになる
著者によると、モヤモヤは「本当の自分」を伝えてくれるありがたい存在(P11)なのだそう。
本書で解説されているメソッドを使えば、ぶりかえしなく、この先もずっとモヤモヤしない自分になれるそうです。
正方形っぽい本の形やピンク色の表紙、イラストも可愛くて、
そばに置いておきたくなります!
モヤモヤを解決する鍵「非我」と「無明」
著者によると、ブッダの「非我(ひが)」と「無明(むみょう)」という教えにより、私達はモヤモヤを手放すことができるそうです。
仏教は約2,500年前に誕生した宗教ですが、脳科学や心理学、量子論の最新の研究とも適合する部分が多く、大変合理的であるとのことで近年改めて注目されています。
モヤモヤの正体は未処理の感情
毎日モヤモヤが晴れず、スッキリしない…ということはないでしょうか。
モヤモヤの正体、それは、”あなたが持ち続けている未処理の感情”です(P25)
著者によるとこの未処理を解決しない限り、流行りの「ポジティブ思考」などを取り入れてもあまり効果が得られないとのことです。
私もかつて、ずっとずっとモヤモヤする日々を過ごしていました。
それでもどうにか前向きに生きなければ!と、忙しく色々なものを詰め込みました。
「自然に触れる」「とにかく人と会う」「運動する」など。
もちろんこれらは効果的なストレス解決法ではあります。
平日はバリバリ働いて、休日は遊んだり、活動的に過ごし、一見充実した生活を送っていました。
でも、やがて私はうつ病になってしまったのです。
頑張ってきたのに、なんで…
当時はそう思っていましたが、自分の中に未処理が蓄積していく一方で、
心も身体も追いつかなくなっていたのだと今なら理解できます。
「非我」とは
「非我」とは「すべてのものは自分のものではない」と知ること。
ブッダの定義では、自分にどうにもできないものは、自分のものではない(P63)のだそう。
本書によると、「非我」の視点を持つことで、以下の3つの生きづらさ(モヤモヤ)から開放されるそうです。
- 執着
- 劣等感
- 依存
たとえば執着について「非我」の視点から考えてみましょう。
私達の身体もお金も、今は「お借りしている」だけであり、自分のものではないならば?
「自分でどうにもできないものに執着したり、不安を感じたりする必要はない」ということになります。
また執着は「手放したくないホントの理由を見つける」ことで高確率で手放すことができるとも書かれていました。
執着、劣等感、依存の感情があると、自分の人生を本心で生きることが出来なくなります。
自分が本当に欲しいもの/ことのために、純粋に努力する。
そんなスッキリさわやかな日々を手に入れたいですよね。
本書では「あなたの執着が何かわかる質問」や執着と本心の違いのチェック方法がわかるほか、劣等感と依存についても解説されています。
「無明」とは
「無明(むみょう)」とは「苦しみの原因について知らない(または、知ろうとしない)」のをやめること。
「無明」の視点は悩みや不安の原因や真実を見て、自分をモヤモヤから開放する素晴らしい視点です(P163)
モヤモヤする気持ちは不快ですよね。
しかし本書によると、モヤモヤには「本当の自分を知らせる」役割があるのだとか。
無明の視点を取り入れてモヤモヤを上手く活用するために、
本書では「そもそも質問」というアプローチを紹介しています。
出費や人間関係、恋愛などでモヤモヤが生じたときに、これらを自分に問いかけてみましょう。
そうすることで本質に近付くことができ、本当の自分を知ることもできます。
「そもそも…」と考えることを面倒くさがらず、習慣にしていきたいですね!
おわりに
本書を読んでいると「スッキリさわやかな自分」という言葉が何度も登場していたのが印象的でした。
モヤモヤの原因である「未処理」が積み重なった状態は、まるで
・使わなくなったアプリで容量が無くなりそうなスマホ。
・整理されていないデータで埋め尽くされたPCのデスクトップ。
そんな例えが浮かんできました。(※本書の内容ではありません)
動作(行動)が重くなる。電池(体力)の消耗が激しくなる。
本来持っている性能(能力)を活かすことができず、
開くだけでもしんどくなって、イライラしてしまう。
そんな状態からは一刻も早く抜け出したいですよね。
本書には質問に答えていくワークがいくつも用意されています。
取り組むのにはある程度の時間と勇気が必要かもしれません。
それは、本気で自分の中の未処理と向き合っていく作業だからです。
それでもこの先、リバウンドなしで「スッキリさわやかな自分」で生きていくために、
今、取り組んでみませんか。
ブッダの教えをもとにした本だと、『反応しない練習』がオススメ。
読むと心が軽くなる一冊です。