よくある勉強法の本とはどう違うのかな…
そう思いながら読んだら、びっくり。
著者の勉強に対する想い、勉強せずに自分をないがしろにしてきたことへの後悔がグイグイ伝わってきます。
普通に勉強ができることの有難さも感じることができ、気付いたら涙がこぼれていました。
こんなあなたに読んで欲しい!
・勉強が嫌い
・何のために勉強するのかわからない
・勉強のコツがわからない
・勉強のモチベーションを上げたい学生さん
・これから学びを始めたい大人
ページ数は少なくないですが、とても読みやすい構成と文章です。
「そもそも本なんて読みたくない!」という方にもオススメできます。
『勉強が面白くなる瞬間』って、どんな本?
基本情報
『勉強が面白くなる瞬間 読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』
著者:パク・ソンヒョク/翻訳:吉川 南
発刊:2022/5/18
出版社:ダイヤモンド社
韓国では45万人が読んだ「勉強のバイブル」だという本書。
韓国は受験戦争が激しいことで有名ですよね。
試験会場に遅刻しそうな学生を白バイやパトカーで送り届ける光景は、日本のニュースでも毎年目にします。
著者のパク・ソンヒョクさんは塾もない田舎育ち。勉強からは遠い学生生活を送っていましたが、
ある日から心を入れ替えて勉強に励み、難関大学に同時合格を果たします。
「みんなの夢が叶うように助ける」という使命を持ち、8年かけて執筆したのが本書です。
翻訳は韓国で22万部を売り上げた『「後回し」にしない技術』も担当された吉川 南さんです。
この本から学べること
勉強に関する本では定番なのが「記憶術」や「時間術」。本書でもそういったコツに触れてはいますが、よくあるノウハウ本とは違い、勉強の哲学について熱く語られている点が特徴的です。
この記事では、特に印象に残った2つのポイントについてお話します。
勉強は「頭」ではなく「心でする」
本書において最も強く、印象的に語られているのは「心の姿勢」を作ることの大切さ。
たとえば、勉強が進まない日について考えてみてください。
以下のような経験はありませんか?
気が散って他のことばかり考えているから。うんざりして気持ちが乗らないから。気が抜けて脱力してしまったから。胸が躍るような緊張感が感じられないから。根拠もないうぬぼれに浸り不平不満ばかりを口にしているから。イライラと劣等感が募り、穴の空いた風船のように心から決意が抜けていくから。とにかくやる気が起こらないから……。
『勉強が面白くなる瞬間』P14
次に、勉強がうまく進んだ日についてはどうでしょうか。
ぶれることのない「どっしりした心」、雑念の混じらない「完全な心」、ふらふらしない「落ち着いた心」を持って勉強した日だったでしょう。それは「目標に向かって集中した心」のおかげです。
『勉強が面白くなる瞬間』P14
うーん、確かに!
考えてみると「勉強しよう」と頭で決めていても「勉強しなきゃ」と頭では分かっていても、
心が「嫌だ!」「こんなことやっても意味ない!」「つまらない!」と言うから止めてしまう…
そんな経験は私自身にも思い当たります。
でも大丈夫。勉強するための心のつくり方、本書で学べます!
いつからでも遅くない。あなたも変われる。
そうだ、勉強しよう。そう思った時に立ちはだかる大きな壁。
今から頑張ったってもう遅いんじゃ…。
そんな絶望的な気持ちになり、学びを諦めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「これから始めるのは遅いですか?」
実は、中学生から浪人生まで、年齢に関わらず誰もが同じような質問をするのだとか。
大人もきっと、そうですよね。
誰でもいいから「遅くないよ」って言って欲しい。そう思ってしまいます。
著者も「人生はもうやり直せないと思っていた」経験があるそうです。
勉強する気のなかった著者。しかし、15歳のある日のこと。
突然「こんなはずじゃない」という気持ちが芽生えます。
最初は小さかった違和感はどんどん大きくなり、心が割れたような衝撃を感じます。
頭をハンマーで殴られたように、急に涙が込み上げ、全身の力が抜けて、むなしく、息苦しく、逃げ出したくなりました。
『勉強が面白くなる瞬間』P35
「私は今、何をしているんだろう。」
「こんなはずじゃなかったのに。」
そんな感情を感じたことがある方は少なくないはず。
自分が遊んでいた間も、ダラダラしていた間も、ずっと頑張ってきた人には追い付けません。
毎日コツコツ積み重ねてきた人の姿はもう見えないぐらい遠くにあるかもしれません。
でも、私たちが戦うべきなのは他人ではなくて自分自身です。
まだ誰にも見せたことのない、あなただけが知っている自分の可能性を大切にしましょう。自分の中に秘められた「本当の私」には、負け犬根性などありません。この力をこのまま埋もれさせてしまったら、一生後悔して生きることになるでしょう。
『勉強が面白くなる瞬間』P28
(中略)
自分があきらめない限り、決して手遅れではありません。
誰かに勝つためではなく、自分のために。
ずっと隠してきたあなたの可能性を最大限に解き放って、今こそ「本当の私」になりませんか。
感想
学びについてもっと知りたい、深く掘り下げたいと思っていた時に出会った本書。
私の中にぼんやり存在していた「学ぶことの意義」「学ぶことの楽しさ」をハッキリ、そして熱く言語化してくれました。
勉強が嫌いな人や苦手意識が拭えない方が読めば革命を起こす一冊に、
勉強が好きな方が読めば、ますます勉強を面白く感じられるようになる一冊になるでしょう。
特に、勉強したくても出来なかった人のエピソードは胸にグッと刺さりました。
ずっと側に置いておきたい、大切な本になりました!
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